女性を疲れさせるホルモンを知っていますか?
誰の体にも存在しているホルモンですが、「ある病」によって急増し、全身に溢れかえってしまうんです。
しかも、この女性を疲れさせるホルモン異常の潜在患者数は、なんと約500万人といわれています。
今回は、ホルモン異常で女性を疲れさせる病の症例を紹介したいと思います。
ある女性のバセドウ病症例
彼女は22歳の大学生です。
彼女は疲れさせるホルモンによって、日常生活に支障をきたしてしまいました。
自分の思うように体がうごかせない
何も始めることができない
希望が無くなった
見えざる病によって、その時の彼女は、絶望を感じていました。
疲労感を感じ始める
病が発症する前の彼女は、充実した大学生活を桜花していました。
授業にショッピング、空いた時間にはアルバイトと、何をしても楽しい毎日です。
ところがそんなある日、彼女に異変が。
1時間程度歩いただけなのに疲労感」で体全体が重く感じます。
こんな「疲労感」を感じたのは初めてでした。
急に身体全体がおもくなり、まるで人ひとりをおんぶしている様な感じです。
しかし、そんな「疲労感」も10分程休憩すると、あっさりと解消しました。
そのため、特に気に留めること無くいつものように生活を続けました。
ところが、それから一週間後のアルバイト先でのことです。
この間と同じく、身体がずっしりと重くなく疲れを感じたのです。
しかしこのときも、少し休むと疲れが嘘のように無くなっていました。
睡眠をとっても疲れが取れない
昨夜、夜更かしした事が原因と思い、バイトが終わったあとは早めの就寝をして、長めに睡眠をとるようにしました。
しかし、翌朝起きてもすっきりした気分にはなりませんでした。
それどころか、どんなに睡眠をとっても疲れが取れにくくなっています。
疲れを感じ始めて3ヶ月が経った頃には、朝から身体がおもいため、何をするにもおっくうになっていました。
女性を疲れさせるホルモンの異常のせいとも知らずに。
めまいと貧血が襲う
原因不明の疲れを感じ始めて半年が経過しました。
新たな異変が彼女を襲います。
いつものように大学へ通学する駅の階段でを駆け上がっていたときです。
ふいに「めまい」に襲われました。
それから頻繁に「めまい」を起こすようになってしまいます。
そこで、彼女は総合病院を受信しました。
しかしこの時、彼女が医師に伝えた症状は「貧血」「めまい」の症状でした。
そのため検査の内容は、貧血の原因をさぐる血液検査でした。
血液検査の結果、貧血の原因となるような異常は、特に以上は見つかりませんでした。
検査の結果から、疲れや睡眠不足からくる「めまい」と診断されました。
血液検査の結果、異常が見つからなかったため、彼女もすっかり安心して普段の生活にもどりました。
かゆみを感じ始める
病院を受信してから一週間くらい過ぎた頃、さらなる異変が。
腕や足に猛烈な「かゆみ」を感じたのです。
疲労感に加え、極度の「かゆみ」、これでは熟睡することも出来なくなりました。
彼女は眠れない日々に悩まされはじめました。
また、寝てる間に身体を掻きむしってしまい、布団やシーツに血が点々と付着していることもありました。
すると全身を押しつぶすような「疲労感」は、さらに増すばかりです。
見えない疲れに対するストレスが溜まり、常にイライラする状態になっていました。
肉体的にも精神的にもボロボロの状態となっていました。
しかし、ある病院を受信した事がきっかけで、ついに病の正体をつきとめる事ができました。
女性を疲れさせるホルモンの正体
女性を疲れさせるホルモンの正体は、甲状腺ホルモンです。
そのホルモンを分泌しているのが、甲状腺という15グラムほど小さな臓器なのです。
彼女はこの甲状腺の異常により、ホルモンバランスを崩していたのです。
バセドウ病とは
バセドウ病とは、患者数の4分の3が女性という、圧倒的に女性に多い病です。
最近では、歌手の絢香さんも患っていることを公表し話題となった病です。
バセドウ病は、女性を疲れさせるホルモンである甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病です。
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、全身の新陳代謝が促進され、臓器の活動が異常に活性化されます。
特に心臓や、消化器などの機能が活発になりすぎて、体内のエネルギーを大量に消費してしまいます。
若い人の方が発症しやすいと言われています。
特に20代~40代の人が発症しやすいが、10代、50代~60代で発症する患者さんもいます。
全身を襲う疲労感の原因
甲状腺ホルモンの分泌により心臓の機能が活発になり、心拍数の異常な上昇が発生します。
彼女の心拍数を図ると、正常な人のほぼ倍である126が計測されました。
彼女は正常な人の2倍の心拍数で2年間も生活していたのです。
就寝中もエネルギーを消費するため、睡眠を取っても疲れが取れることがありません。
バセドウ病の問診
バセドウ病の症状は多種多様です。
バセドウ病患者の代表的な症状を3つのカテゴリーに分けて紹介します。
4つ異常の症状が当てはまる場合は、バセドウ病の疑いがあります。
カテゴリー①「見た目にわからない症状」
- 疲れやすい
- 脈が速い
- 暑がり
- かゆみ
- 息切れ
- 口が渇く
- 便の回数が増加
- 眠れない
- 微熱が続く
カテゴリー②「見た目にわかる症状」
- 発汗増加
- 手足の震え
- 体重の減少
- 甲状腺の腫れ
- 眼球が飛び出る
- 髪の毛が抜ける
カテゴリー③「精神的な症状」
- イライラする
以上の16個の症状です。
当てはまる症状を確認して、4つ以上であればバセドウ病の疑いがあります。
専門医の先生に診てもらいましょう。